SGH研究開発構想名「多文化共生社会の実現を支える組織力・対話力・実行力の育成」

本校がSGH事業を通じて育成をめざす「組織力」「対話力」「実行力」の三つの力は、いずれも本校が開校以来12年間掲げてきた教育目標や育てたい生徒像と重なるものです。本校は前身校の帰国生教育や本校でのIB教育を通して長く培ってきたノウハウを元にして、さらに高度で充実した「グローバル化社会に対応する力」を育成しようとしています。また現在本校には帰国生や外国籍の生徒が4割、日本で学校教育を受けてきた生徒が6割在籍しています。彼らは日常的にその区別を意識して生活しているわけではありません。国籍も多様で母語もさまざまですが、それが日常だからこそ、生徒たちは普段から「多文化社会」を体験することができ、そこで必要となる力を身に付けることができると考えています。本校がSGH事業を通して育成を目指す「組織力」「対話力」「実行力」は具体的には以下のように想定しています。

「組織力」― 課題解決のために、人・知識・技術を構成・組織し、物事を動かす力
「対話力」― 課題解決のために関わる人・組織等と対話し、合意形成を為す力
「実行力」― 課題解決のために実際にアクションを起こし、解決に導く力

これらの力は、本校の基本的な姿勢に関わるものであると同時に、これからのグローバル化社会において、異なる他者と共に生きていくために必ず必要とされる力だと考えています。これらは新しい学習指導要領の基盤となる「育成すべき資質・能力」の三つの柱 に結びつくものでもあり、またOECDが掲げるキー・コンピテンシーの三つのカテゴリー(①社会・文化的、技術的ツールを相互作用的に活用する能力、②多様な社会グループにおける人間関係形成能力、③自律的に行動する能力 とも関連付けられるものです。

生徒は後期課程3年間(あるいは中等教育の6年間)を通して、課題研究を中心としたSGHの活動を行うことで、

これらの力を身につけ、伸長させていきます。

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