[SA]ファンドレイジング・日本2024の運営ボランティア

日本最大のファンドレイジングカンファレンス

2024/3/9(土)、日本最大のファンドレイジングカンファレンス「FRJ2024」が、TOC有明コンベンションホールで開催されました。
このカンファレンスは、ソーシャルセクターや企業、助成団体などファンドレイジング(ソーシャルセクターの資金調達)に関わりのある人々が、日本中から年1回集まる機会です。今回は、4年ぶりのリアル開催ということで、会場には700名余りの参加者が集まりました(なお、オンデマンド参加者も含めると、1,000人規模)。
ISSからは、参加者として1名、ボランティアとして5名が参加をしました。

運営ボランティアとして

今回は、聴覚障害のある方に向けたUDトークのサポートと、各セッションの運営サポートに配属され、活動をしました。

UDトークとは音声を認識して文字起こしをしてくれるアプリで、今回は聴覚障がいのある方がトークセッションに参加できることを目的に活用されました。内容としては、誤って起こされた文字を修正したり、理解しやすいように話し手がどなたかを追加したりしました。UDトークが文字起こしをするまでに2秒ほど時間を要するため、話の内容を記憶して正しく修正しなければいけなかったのが難しいと感じました。UDトークの編集画面を見ているためスライドショーなどはみることはできませんでしたが、業務をこなしながらトークセッションを少し聞くことができたので、楽しくボランティアをすることができました。

ボランティアとしては、初めての経験ではありましたが、大きなイベントの裏方として、聴覚障がいのある方でもセッションが楽しめるようにサポートすることができました。初めはアプリの認識がうまくいかなかったり、修正が間に合わなかったりして、なかなか力になれず、とても悔しい気持ちになりました。ですが、後半になると、自分が聞き取れなかったところの修正を他のボランティアのかたがしてくださったり、逆に気づいた修正をすぐに自分ですることができて、ボランティアメンバー同士の協力によって正確に修正できるようになりました。文字起こしを利用してくださっている誰かのために、一生懸命協力して作業することがとても素敵な経験になりました。 

セッションサポートを担当しました。セッションサポートは、メイン担当として司会者の方や登壇者の方々との投影資料や機材の確認、インカムを通した本部との連絡、そしてステージ配置などを行い、サブ担当としてドアの開閉、照明の調節、時間管理や参加者人数カウントなどを行いました。これらのボランティア活動を、本当に楽しく行うことができました!これは、他のボランティアさんや関係者の方々が丁寧に指示をしてくださり、皆さんと様々な形のコミュニケーションを取ることができたからです。このようなにイベントの裏で携わる機会があまりなかったのですが、すごく楽しくて、貴重な体験でした。「イベントを成功させたい」という想いを持った人がたくさんいるのだと、改めて実感することができました。

 

カンファレンスに参加して

社会を前向きに進めていこうとする人たちの熱量を間近に感じて、自分たちもソーシャルアクションを行うモチベーションが昂まったようです。

3月9日のあの場には、社会を良い方向にしようと考えている人しかいませんでした。同じ方向に向かって進んでいる人がこんなにも多く、さらには身近にいるということを実感することができ、勇気をもらうことができました。オープニングセッションで印象に残っている言葉が一つあります。それは、信じる(Believe)という言葉です。活動を信じ、活動の意義を信じる。自分の活動に誇りをもち、自分の信念を貫き通す。FRJに参加してみて、強い信じる力を持ちながら活動をしている大人のかっこいい姿が見ることができました。またFRJに参加する時には、そのような方々に恥じない姿になっていたいと強く思いました。

格差や貧困について関心を持ち、探究を行なっていたため、むすびえの湯浅さんや抱樸の奥田さんのお話をお聞きすることができ、とても感激しました。参加者の方々は、話し合いの際に強い熱意を持って参加者同士で話し合いを行なっていて、その様子を見ているだけで、「私も、何か社会に貢献したい!社会をより良くしていきたい!」と強く思うことができました。奥田さんが述べていた、「社会課題の解決に取り組むにあたって、『希望を語ることができるか。』ということと、『危機・問題意識を本気で持てるか。』という相反する2つの心持ちが必要だ。」という言葉が印象に残りました。社会課題が年々増え、不安定な社会になっていく今、問題意識や危機感だけを持っていてはどんどんネガティブ思考になり、行動が起こせない。一方で、その希望や夢だけを抱いているだけでは、非現実的な目標や非効果的な行動になってしまう。だからこそ、この状況をより良く改善するためには、相反する2つの心持ちが必要であるということを学び、この考え方を忘れずに、これからもSAに取り組んでいきたいです。

会場には、高校生は自分たちだけ。いちばん若い参加者となりましたが、多くの方が声をかけてくださり、自分たちが行っていることや思っていることについてお話ができたようです。

あるボランティアで参加した生徒は、自分が考えている構想を交流時間にお話ししたところ、そこから主催者まで話がつながっていき、クロージングセッションで「ぜひ、ここで思っていることを話してください!」と、700名の前でスピーチする機会を設けていただきました。司会者の方から、今のスピーチに賛同する方は挙手をと声がかかると、会場中の参加者が手をあげてくださり、スピーチした生徒は感動をしていました。

この貴重な体験をきっかけにさらなるSA活動に取り組んでいくことを期待しています。