本校生徒が練馬区の人権作文コンテストで作文委員会賞を受賞しました

本校3年生の中川心之介さんが、人権作文コンテストで作文委員会賞を受賞し、2022年12月に練馬区の人権作文映画会で作文を朗読しました。

おめでとうございます!!

中川さんのコメントです。

社会科の課題として、人権作文コンテストに応募し、作文委員会賞に選出されました。それと同時に、練馬区の人権作文映画会にて、自分の作文を朗読させてもらいました。

この度書いた作文は、私たちが日常で取り扱うような商品の裏に隠された不平等な取引の現状について書いたもので、題名は「私達が使う商品の裏側」です。私は以前、ベトナム・ホーチミンシティに滞在していました。そして、この作文では、現地で出会った少数民族を苦しませていた不平等な取引について、そして、その問題とファッションを関連させた私のボランティア活動について話しました。自分が目の当たりにした、一つの人権侵害の事例を聞き手の皆さんと共有することで、発展途上国における少数民族などが被っている人権侵害について少しでも知ってもらうことができました。

会場の練馬区立生涯学習センターホールには、幼い子供から高齢者の方々まで、幅広い年齢層の方々が訪れていました。朗読後には、映画「Wonder/ワンダー君は太陽」を鑑賞しました。疾患の症状が顔に現れている主人公が人権侵害や差別に直面しながら、彼の純一無雑な性格と不屈の精神で周りの人々を魅了し、徐々に彼を愛し、尊敬する人々が増えていく姿に心を動かされました。

環境問題などと違い、人権問題は人と人の間に生まれるため、人権侵害の事例を共有していくことで全体に問題意識が浸透する、という考えを私は文中で述べました。そして、映画を踏まえると、作文の内容の延長線上にある、パトス、つまり倫理学における喜怒哀楽や同情、共感、尊敬などの感情が人権問題解決の核心であることを改めて実感しました。だからこそ、人間の特権とも言える情が、人間が招いた誤ちの解決に繋がると、私は信じています。

今回のように、大勢の人の前で自分の作文を朗読し、普段熟考しないような根本的な人権問題について学ぶことは、とても貴重な体験となりました。